妊娠中に大切なエネルギーの手伝い人〜ビタミンB1~

ビタミンB1

妊娠中に大切なエネルギー代謝に関わっているビタミンB1

妊娠中の食事は、妊婦さんであるお母さんの健康管理はもちろん、赤ちゃんのライフステージの最も初期の段階の栄養状態を形づくるものとしても重要とされています。
安心して元気な赤ちゃんを出産するためにも、食事や栄養にも気を付けていきたいですね。
栄養素は色々と種類がありますが、今回はその中でも水溶性のビタミンで、エネルギーと関係のあるビタミンB1に着目してみましょう。

ビタミンB1は糖質からのエネルギー産生や分枝鎖アミノ酸の代謝に関与していて、糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関わっています。そのため、ビタミンB1が欠乏すると神経炎や脳組織への障害が生じると言われていますが、代表的なビタミンB1欠乏症は脚気です。
昔の日本では、脚気は結核と並んで二大国民病と言われて恐れられてきました。ビタミンB1発見後はその患者数も落ち着きましたが、糖質の多い食品やアルコールを多量に摂取した場合等はビタミンB1の需要が高まるので、ビタミンB1の不足に注意しましょう。

ビタミンB1は前述の通り、エネルギー代謝に関わっている栄養素ですが、エネルギーの要求量が増えるにつれて、ビタミンB1の必要量も増えるという代謝特性があります。
そのため、活動量が多い人、エネルギー消費量が多い人ほど、ビタミンB1の必要量は多くなると言えます。

ビタミンB1はどれぐらいとっていいの?

ビタミンB1はエネルギー量と関係があることがわかりました。さて、食事摂取基準2015では妊娠中のエネルギー付加量が設定されています。エネルギー付加量は初期、中期、後期と分けて設定されていました。しかし、妊娠期は個々人によりエネルギー要求量が著しく異なることや、妊娠期はエネルギー代謝が亢進される時期であることから、最もエネルギー付加量の多い後期の量をもとに、ビタミンB1の必要量が算出されました。その付加量は+0.2?/日で、成人女性の推奨量1.1?/日に加えて、1.3?/日のビタミンB1の摂取を目指せばよいことになります。

また、ビタミンB1は水溶性なので必要以上に摂り過ぎたものは尿から出て行きます。このため、通常の食事からの摂取では過剰症は見られず、上限量は設定されていません。

ビタミンB1を摂るためには?

ビタミンB1が多く含まれる食品は、豚肉が代表的です。豚肉の加工品であるハムやチャーシューなどにも多く含まれています。
この他、たらこやいくら、鶏卵や、うなぎ、鯉、大根や胡瓜の糠漬けなどにも多く含まれています。また、精白米ではなく玄米や胚芽米を使うことでもビタミンB1を手軽に摂取できます。

また、ビタミンB1を効率よく摂取する方法として、「アリシン」という物質があります。

このアリシンはネギやにんにくに含まれる独特の臭いのもとで、ビタミンB1と結びついて体内に吸収されやすい形にしてくれます。そのため、ビタミンB1と一緒にアリシンを摂取することでより効率よく吸収・利用できるのです。

今回は、ビタミンB1を多く含む豚肉と、その吸収をよくするアリシンを使ったレシピをご紹介します。

妊娠中は買い物に行くのも大変ということもあるかと思いますので、日持ちする豚肉の加工食品であるハムなども活用するとよいでしょう。今回はハムと長ネギを使ったチャーハンです。これらをご飯料理に取り入れれば、妊娠中に必要なエネルギーも一緒に摂取することができます。使用するご飯も、精白米でなく胚芽米や玄米を取り入れると、さらにビタミンB1がしっかり摂れてよいですね

炒飯

ハムと長ネギを使ったチャーハン

<材料(一人分)>
・ごはん 150g
・卵 1個
・ハム 2枚
・長ネギ 1/4本
・キャノーラ油 大さじ1/2
・塩 1g
・こしょう 少々
・醤油 小さじ1/2
・小ねぎ 2g

<作り方>
1.卵は溶きほぐす。ハムは1?角に切る。長ネギは微塵切りにする。
2.フライパンを熱して半分の量の油をひいて卵を炒め、一度お皿に取り分ける。
3.フライパンに残りの油をひいて長ネギを炒めたら、ご飯とハムを加えて炒める。全体がぱらりとしてきたら2の卵を戻して炒め、塩、胡椒で味を付ける。
4.仕上げに鍋肌から醤油をたらして混ぜて、刻んだ小ねぎを散らして完成。

今回はハムで作りましたが、ウインナーやベーコンでも同様に作ることができます。これら加工肉は食塩も含まれているので使用量や味付けに注意が必要になりますが、加工品も上手に活用して、必要な栄養素を摂れるように工夫していきたいですね。

 

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