食べ過ぎ、妊娠高血圧に気をつけて〜塩分摂取

塩分

妊娠中の食事は、妊婦さんであるお母さんの健康管理はもちろん、赤ちゃんのライフステージの最も初期の段階の栄養状態を形づくるものとしても重要とされています。
安心して元気な赤ちゃんを出産するためにも、食事や栄養にも気を付けていきたいですね。
栄養素は色々と種類がありますが、今回は妊娠時だけでなく、日常的にも気を付けたい塩分に着目してみましょう。

塩分は正式には塩化ナトリウムと言い、食品中のナトリウムから塩分量を算出することができます。ナトリウムは細胞外液の主要な陽イオンで、その細胞外液量の維持や、浸透圧、酸・塩基平衡の調節に重要であり、この他、胆汁、膵液、腸液などの材料にもなっています。

食事摂取基準2015では、妊娠中の塩分の付加量を決定する際に、ナトリウム量から判断をしています。
この妊娠中の付加量については、結論から言うと、設定されていません。
これは妊娠による母体の組織増加、胎児・胎盤を維持するために必要なナトリウム量はおよそ22g程度と推定されていて、この増加は9カ月の間に起こるため、一日当たりではナトリウム0.08g、食塩では0.2gに相当します。適切な身体機能のために必要な最低限のナトリウム量は、塩分量にして0.5〜1.3g程度であると推定されていますが、私たちは日常生活でそれよりもずっと多い量を摂取しています。そのため、上記の妊娠による必要量は、通常の食事で十分補えるため、付加する必要がないと判断されているのです。
妊娠中は、成人女性の目標量である7.0g/日未満を目指すようにしましょう。

妊娠高血圧症候群と塩分

妊娠20週から分娩後12週の間に高血圧がある場合、妊娠高血圧症候群の可能性があります。かつては妊娠中毒症と呼ばれて、蛋白尿や浮腫(むくみ)も診断基準に加えられていましたが、最近では、お母さんや赤ちゃんの障害に直接関係する異常は高血圧が中心であることがわかり、診断基準と病名が変わりました。
そして、高血圧を持つ妊婦さんは、より慎重に管理が必要とされているのです。

この妊娠高血圧症候群は、はっきりした原因は現在も不明です。そのため、明らかな予防法も見つかっていません。ですが、一般に、食べ過ぎ(エネルギー過剰摂取)や塩分の摂り過ぎで、妊娠高血圧症候群になりやすくなることが知られています。極端な制限は危険ですが、目標量である7.0g/日未満を守ることを心がけるようにしましょう。

また、通常の高血圧の場合、塩分制限は6.0g/日未満と、さらに厳しい基準が設けられていますが、妊娠高血圧症候群は、通常の高血圧とは別物です。塩分を控えることは大切ですが、自分の状態をきちんと把握して、無理なくコントロールしていきましょう。

出産後も役立つ!塩分を抑えるコツ

塩分を減らした料理はあまりおいしくなさそうなイメージがありますが、減塩は慣れることも大切です。また、塩分を減らしても美味しく仕上げるポイントがあるので、ご紹介します。
・新鮮な材料を用いる。
・食材のうま味(コンブ、貝類、かつおぶし、きのこなど)を活かす。
・香味野菜(みつば、ねぎ、にらなど)を利用する。
・香辛料(ごま、さんしょう、こしょう、わさびなど)を利用する。
・酸味(レモン、酢、ゆずなど)を利用する。
・油の香ばしさを利用する。
・減塩調味料を利用する。
・塩蔵品(漬物、干物、佃煮など)の利用を控える。
・化学調味料や加工食品の多用を避ける。

このように、ちょっとした工夫で、減塩しても美味しい料理がいただけます。
今回は簡単なすまし汁のレシピをご紹介します。
実はこの中に、上記の減塩ポイントが色々と入っているのです。

塩分控えめ料理

<材料(一人分)>
・かつおと昆布の出汁 180_
・しめじ 30g
・豆腐 50g
・麩 0.5g
・塩 0.5g
・薄口醤油 小さじ1/2(3g)
・みつば 2g
・柚子の皮 少々

<作り方>
1.出汁を鍋に入れて火にかけ、しめじ、豆腐を煮る。
2.水で戻した麩と、しめじ、豆腐をお椀に入れる。
3.あたためた汁に塩、醤油で味をつけて2に注ぎ、みつばと柚子の皮をのせて完成。

うま味たっぷりの出汁に、具材のきのこからもうま味が出て、みつば、柚子などの香りも楽しむことができます。
また、「出汁をとるのは手間」と感じている方も、塩分を含む化学調味料に頼らずに、昆布や鰹節などで出汁をとってみてはいかがでしょう。食材からとったうまみたっぷりの出汁は、出産後、やがて始まる離乳食作りにも役立つはずです。

 

Copyright© 2015 hugmama. All rights reserved.