体に良さそうな漢方、漢方を妊活に使うのに大切な事とは?

漢方

漢方薬は巷にあふれていますが、漢方には、この病気には絶対これが効く!というようなものは存在しません。妊娠や出産もひとりひとりが異なるように、漢方薬も各々の異なる体質に合わせてゆくオーダーメイドのようなものなのです。

皮膚科、消化器科、循環器科、整形外科、脳外科…それぞれの病気に焦点を当てその病気を治すという西洋医学に対し、それぞれ個々人の心と体全体を診ながら未病を治す東洋医学。
婦人科領域の不妊治療では体外受精や顕微授精などほとんどの治療は外科的に行われていますので西洋医学と言えます。では、東洋医学での婦人科治療とはどのようなものでしょうか。

漢方の考え方

「自然の摂理」ということばがあります。10代に女性の初潮が始まり、健康な体ならば20代くらいまで卵巣や子宮が成熟し、妊娠出産をし、育児をする。太古の昔からこの営みは絶えることなく継続されてきており、一般的にはごく自然なことです。
またほとんどの女性が50歳前後に閉経を迎えます。これは妊娠する能力が消失することを指しますが、これもごく自然な流れと言えます。
昔は、結婚も妊娠も出産もこの流れに沿った形で行われてきました。

しかし、女性の社会進出や家族形態の変化、結婚・妊娠。出産に対する考え方の多様化などのために晩婚化、晩産化が進行してきました。このような社会環境の中で生きる女性は、年齢を重ねるごとに妊娠力は当然衰えます。さらに、年齢を重ねれば社会的な責任も増えストレスは倍増します。
周囲からの妊娠を待ちわびるプレッシャーなどのストレスも増します。
このような精神状態が持続すれば精神状態の「気」はストレスやイライラで滞ります。
「気」が滞れば体の全身に流れる「血」流も滞り、卵巣や子宮などの臓器の働きも停滞します。
「血」流が悪くなれば体は冷え、自律神経やホルモンバランスも崩れます。これらの滞った一連の流れをスムーズにできるよう、人それぞれの体質に合わせた漢方薬や食事、運動、生活習慣などの漢方的要素の詰まった養生法で「妊娠力」を上げようというものが婦人科領域での漢方の考え方です。

漢方

漢方薬内服を希望される場合は自己判断で購入するのではなく、ぜひかかりつけの漢方医の先生を持たれることをお勧めします。
漢方薬は医療保険がききますので市販のものを購入するより、医師による処方のほうが経済的です。
また、漢方医学の考え方を取り入れている先生ならば、診察時、おそらく問診から始まり、脈診(脈の速さや強弱など)や腹診(腹壁の緊張度、弾力性、圧痛の有無、腹部動脈の拍動の状態)などを十二分に観察してあなたの性に合った漢方薬を探してくれるはずです。

そして、漢方はなにも薬だけのことを指すわけではありません。
「医食同源」という言葉があるように、私達の口にする食べ物はすべて「薬と同じ」または「食べ物で体を健康にする」という事を意味するのです。

妊活的漢方生活とは…?

では、漢方医学的に考える妊娠力を高める生活習慣とは、どのようなものがあるのでしょうか?
難しく考える必要はありません。人間は恒温動物です。脳からの指令によるホルモン分泌の力で恒常性(外部の環境が変化しても内部を一定に働かせようとする力)を保持しています。
昼間起きて、夜眠り、夏は汗をかき、冬は寒く感じますが変温動物ではないため何とか温まろうと努力します。
この当たり前の生活習慣の中で本来の健康な状態に向かう力(自然治癒力)を高めていけばよいのです。

基本的なことは、「よく食べ、よく眠ること」「体を冷やさないこと」この2つです。具体的にどのようなことを指すのでしょうか?

・バランスよく何でも食べる。

(偏食は妊娠力を低下させます。)

・1日3食食べて生活リズムを整える。

(胃腸の働きをはじめ内臓全般の働きを整えます)

・旬の食材を食べる。

(旬の食物は栄養たっぷりです)

・良質のたんぱく質を摂ろう。

(赤身の肉、大豆製品を積極的に摂取しましょう。卵胞の成長を促します)

・「血」「気」を補う食べ物を食べましょう。

(プルーン、黒ゴマ、黒豆、かぼちゃ、山芋、しいたけ、きくらげ、みょうが、しょうが、しそ、クルミ、松の実、黒米、ひじき、にら、にんにく、酢、菊花、ミント、ジャスミン、ゆず、らっきょうなど)

・体を服装で温めよう。

(太い血管〈首の頸動脈〉がある場所を温めることによってその部分で温められた血液が全身を巡ります。この部分が冷えることによって全身の冷えをもたらします。寒い冬の外出時や空調の効きすぎた場所ではストールやひざ掛け、マフラーなどを必携しましょう。)

・冷たい食べ物を避けよう

(冷たい食べ物を摂取すると胃に入るわけですから、臓器を冷やしてしまいます。内臓の冷えは全身の血流に影響を及ぼし、子宮や卵巣の血流の滞る原因にもなります。)

・香味野菜で体を温めよう。

血流が温まり、流れが良くなることによって内臓の働きが良くなります。料理に積極的に取り入れましょう。)

・よく眠ろう。

(ホルモンは眠っている間に作られます。成長ホルモンの分泌を安定させ、傷ついた卵子の傷を修復します。夜更かしすると自律神経のバランスが崩れ卵子の質が低下します。)

上記9つの事項を簡単にまとめてみました。案外簡単なことですが、いざ自分でこのような生活習慣を毎日きちんと送ろうと思うと難しいものです。まずは無理せず、小さなことから実践していきたいですね。

 

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